なぜ私はカザフスタン・アルマトイに行くことにしたのか

大阪・関西万博カザフスタン館の民族模様と「Kazakhstan Born Bold」の映像 旅・遠征

今年、カザフスタンのアルマトイに行くことにした。

※この記事は、カザフスタンへの渡航前である2026年9月に書いています。

……と書くと、前からカザフスタンに興味があって旅行を計画していたように聞こえるけど、全然そんなことはない。

むしろ最初は、「アルマティってどこ?」くらいだった。

きっかけは、ロシアの歌手 Ваня Дмитриенко(読み:バーニャ・ドミトリエンコ、またはワーニャ・ドミトリエンコ) のライブだった。

本当はロシアに行きたかった

ロシア語を学ぶ中で見つけた歌手、Ваня。

彼がロシア全土をまわるツアーをやっていることを知って、最初に思ったのは、ただ「行きたいなあ」ということだった。

私はロシア語を勉強しているし、いつかロシアにも行ってみたい。

好きな歌手を現地ロシアで見る。そんなの、めちゃくちゃいい。

でも調べてみると、当たり前だけど現状では外務省の危険情報のレベルが高く、私の勤めている会社の規定上、ロシアへ渡航するのは無理だった。

仕方ない。これは諦めるしかない。

ロシアが無理なら、ドバイへ、ドバイが無理なら…

ライブは諦めよう…と思ったところで、今度はドバイ公演があることを知った。

「ロシアが無理なら、ドバイなら行けるんじゃない?」と思って、今度はドバイについて調べ始めた。

航空券を調べて、ライブの日程を見て、会社の海外渡航規定も確認して。

でも、渡航費は30万円くらいになりそうだった。高い。

しかも結局、会社の規定との兼ね合いでも難しいことが分かった。てか普通に危険そう。

ロシアも無理。ドバイも無理。さすがに諦めるか……と思った。

でも、諦めきれなかった。

(その間にもВаняのインスタでは、ライブ公演の映像がアップされ続けていた…観たい。私も一緒に歌えます、がんばれます!)

ツアー日程に「Алматы」があった

そうして、諦め悪くВаняのInstagramや公式サイトをちょこちょこ見ていた。

すると、ツアー日程のかなり先の方に、Алматыという地名が出てきた。

アルマティ。……どこ?

ただ、どこかで聞いたことがある気もした。多言語YouTuberの「Kazu Languages」さんの動画で聞いたことがあったような。

調べてみると、アルマティは中央アジアの国、カザフスタンの都市だった。

そこで最初に浮かんだのは、「あ、万博でパビリオン行ったことある!」ということだった。

そうだ。私、カザフスタン、知ってる。いや、国のことはほとんど何も知らないんだけど。

思い返すと、カザフスタンとは少しだけ縁があった

実はカザフスタンの人に会ったことは、それ以前にもあった。昔、アメリカへ短期留学したとき、同じ学校にカザフスタンから来ている女性がいた。

黒髪で、優しそうな雰囲気で、どことなく日本人にも似ている顔立ちの方だった。それまでは社会人として働いていたけど、アメリカの大学に入るために英語を学びに来たと言っていた。

彼女とそれ以上深く話したわけではない。だから、カザフスタンについて何かを教えてもらったわけでもない。でも、その方の勤勉で賢そうな印象だけはなんとなく残っていた。

だからなのか、「きっと良い国なんじゃないかな」という、ものすごくぼんやりした印象があった。

もちろん、これは国についての根拠のある評価ではない。ただ、私の中にそういう記憶が残っていたという話。

そして、もう一つの記憶が大阪・関西万博だった。

万博で行ったカザフスタン館

大阪・関西万博カザフスタン館のロゴと「KAZAKHSTAN BORN BOLD」の文字
大阪・関西万博のカザフスタン館。

万博へ行く前にいろいろな国のことを調べていて、カザフスタンではキリル文字が使われていることを知った。その頃にはもうロシア語を勉強していたので、「じゃあカザフスタン館は行こう」と決めていた。

実際にパビリオンに行って印象に残ったのは、三つ。

  • 美しい草原と発展した都市のコントラスト
  • かっこいい民族模様
  • 心臓移植に関する最先端の機械
カザフスタン館で展示されていた移植用心臓の搬送装置
カザフスタン館で展示されていた装置。現地では、移植用の心臓を良い状態に保ちながら搬送するための機械だと説明を受けました。

そして、パビリオンを案内してくれたスタッフのお姉さん。黒髪の、小柄で優しそうな人だった。

少しだけ直接お話もして、カザフ語で「ありがとう」を教えてもらった。

考えてみれば、私がカザフスタンについて持っていたものって、知識というより人の記憶だったのかもしれない。

  • アメリカで出会った女性
  • 万博で出会った女性

二人とも、黒髪で、穏やかな印象だった。そして賢かった。国の歴史も、文化も、街のこともほとんど知らない。でも、その二人のことだけは覚えていた。

こうなったら、とことん調べてやる

そして私は、アルマティについて調べ始めた。最初は、「どうせまた無理なんじゃないの?」くらいの気持ちだった。だってやっぱりダメだったら泣いちゃうもんね。

ロシアも無理だった。ドバイも無理だった。でも、ここまで来たら調べるだけ調べてやる。

条件を一つずつ確認する

まず、海外渡航について確認した。次に航空券と日程を調べた。

  • 会社の規定上、問題なさそう
  • 航空券はドバイよりずっと現実的な金額
  • 月末月初ではなく週末。仕事の都合もつけやすく、休みも取りやすい

そして何より、カザフスタンはロシア語が広く使われている。

カザフスタンなら、

  • ロシア語圏へ行ける
  • 勉強しているロシア語を実際に目にしたり、聞いたりできる
  • そこでВаняのライブも見られる

一つ調べるたびに、バチ。また一つ、バチ。と、ピースがはまっていくような感じがした。いや、ピースがはまるたびに電流が走る感じに近い!

そして最後には、「これ、行くしかなくない?」と思った。行けない理由が消えていく。ドキドキしてた。

たぶん、今しかない

もう一つ、大きかったことがある。今の私は、まだ子どもがいない。

仕事もしていて、自分で旅行のお金を出すことができる。休みも取れる。一人で海外へ行くこともできる。

もちろん、この先もずっとできるかもしれない。でも、できないかもしれない。今後、自分の生活がどう変わるのかなんて分からない。

だから、「こんなことができるのは、今しかないかもしれない」と思った。

ロシアは行けなかった。ドバイも諦めた。それでもВаняのライブを諦めきれなくて、ツアーの日程を眺め続けていた。

その先に、たまたまアルマティがあった。

全部のピースが、ここではまった

  • ロシア語を勉強していたこと
  • Ваняを好きになったこと
  • 万博でカザフスタン館へ行ったことと、昔カザフスタンの人に出会ったこと
  • 仕事の日程、会社の規定、航空券の値段
  • 今の自分の生活

全部のピースが、そこだけ不思議なくらいきれいにはまった。

だから、行くことにした。

まだ、カザフスタンのことをほとんど知らない

今でも私は、カザフスタンという国について詳しいわけではない。むしろ、これから知っていくところ。

アルマティがどんな街なのかも、本当のところはまだ分からない。ネットや動画で見ることはできるけれど、それと、自分で歩いて見る景色はきっと違う。

だから、見に行ってみる。

  • 昔出会った二人の女性が暮らしていた国を
  • 万博で見た草原の向こう側を
  • 初めてのロシア語世界へ
  • そして、なによりВаняの歌を聴きに

好きなものを追いかけていたら、今まで自分の人生の行き先になるなんて思ってもいなかった国が、急に目の前に現れた。

そういうことって、あるんだなあと思う。

まだ何も知らないからこそ、とりあえず自分の目で見てこようと思う。

というわけで、今年アルマティに行ってきます。


※海外安全情報は2026年9月時点で確認したものです。ロシアは地域によって危険レベル3または4、カザフスタン全土は危険レベル1となっています。危険情報は変化するため、渡航を検討する際は外務省「ロシアの海外安全情報」「カザフスタンの海外安全情報」で最新情報をご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました